2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧
(2) 具体例~税条例 前回、どのような場合に目的規定を置き、どのような場合に趣旨規定を置くべきかの基準を記載したが、絶対的な基準と考えるべきではない。 塩野宏「制定法における目的規定に関する一考察」『法治主義の諸相』(P46)では、行政法規でも趣旨…
今回は、今記載しているシリーズを中断して、話題になっている検察庁法改正について、諸々批判がある中で、国家公務員法の改正と合わせて行うこととするいわゆる「束ね法案」としたことを取り上げる。 本件法案は、結局廃案となる見込みのようであるが、本則…
3 目的規定と趣旨規定 (1) 概要 条例には、目的規定か趣旨規定のどちらかを置くことが通例であるが、どのような場合に目的規定を置き、どのような場合に趣旨規定を置くかという基準は明確ではない。 むしろ、林修三『法令作成の常識』(P146~)に次のよう…
(「(ア) 法律の目的規定を参照したことなどによる弊害」の続き) 小泉祐一郎『地域主権改革一括法の解説』では、自治体の道路条例において、地域の交通基盤の整備や歴史景観等を加えた目的規定とすることを提案しており、その試案における目的規定を次のよう…
エ その他法律の規定を参照することなどの弊害 (ア) 法律の目的規定を参照したことなどによる弊害 ウで取り上げた例は、法律の目的規定を真似て条例の目的規定を記載したことが弊害となる例だが、小泉祐一郎『地域主権改革一括法の解説』(P161~)に記載されて…