自治立法立案の技法私論~自治体法制執務雑感Ver.2

例規審査事務経験のある地方公務員のブログ。https://twitter.com/hotiak1

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

第2次分権改革の評価(4)

(2) 法令の表現が適切とは思われないもの 「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律の一部の施行に伴う国土交通省関係政令等の整備等に関する政令(平成23年政令第363号)。以下「整備政令」という。)」に…

第2次分権改革の評価(3)

3 条例に委任された事項について (1) 些末な事項 第2次分権改革における条例への委任は、重要な事項についてはなされず、些末な事項であったという評価をよく耳にするが、当時も原課の職員からそうした声を聞くことはあった。例えば、医療法では病院の従業…

第2次分権改革の評価(2)

2 第2次分権改革の内容 第2次分権改革において自治体の条例制定に特に関係する事項は、施設・公物の設置管理基準に係る義務付け・枠付けの見直しである。これに対する自治体の対応方法として、地方分権改革推進委員会は、当初は国の法令の上書き(書き換…

第2次分権改革の評価(1)

最近、学者等による第2次地方分権改革の評価を耳にすることがあるが、それは、条例事項とされた項目は些末なものであり、その意義は限定的なものであるというのが一般的のようである。 旧ブログにおいて、特に個別の事項を取り上げて感想を記載しているが、…