自治立法立案の技法私論~自治体法制執務雑感Ver.2

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登録の規定(11)

  イ 「登録―登録基準」とするもの

 この種の条文構成となっているものとして、次のものがある。

  • 電気事業法(昭和39年法律第171号)による登録安全管理審査機関の登録(第80条の2~)及び登録調査機関の登録(第89条~)
  • 電波法(昭和25年法律第131号)による登録証明機関の登録(第38条の2の2~)及び修理業者の登録(第38条の39~)
  • 電気通信事業法(昭和59年法律第86号)による登録講習機関の登録(第85条の2~)及び登録認定機関の登録(第86条~)

 なお、上記のうち、電波法及び電気通信事業法によるものについては、申請手続についてもある程度法律で規定しており、電波法による登録証明機関の登録に関する規定は、次のとおりとなっている。

 (登録証明機関の登録)

第38条の2の2 小規模な無線局に使用するための無線設備であつて総務省令で定めるもの(以下「特定無線設備」という。)について、前章に定める技術基準に適合していることの証明(以下「技術基準適合証明」という。)の事業を行う者は、次に掲げる事業の区分(次項、第38条の5第1項、第38条の10、第38条の31第1項及び別表第3において単に「事業の区分」という。)ごとに、総務大臣の登録を受けることができる。

(1)~(3) (略)

2 前項の登録を受けようとする者は、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。

 (1)~(6) (略)

3 前項の申請書には、技術基準適合証明の業務の実施に関する計画を記載した書類その他総務省令で定める書類を添付しなければならない。

4 (略)

 (登録の基準)

第38条の3 総務大臣は、前条第1項の登録を申請した者(以下この項において「登録申請者」という。)が次の各号のいずれにも適合しているときは、その登録をしなければならない。

 (1)~(3) (略)

2 第24条の2第5項及び第6項の規定*1は、前条第一項の登録について準用する。……

 

*1:欠格条項を定める規定である。

登録の規定(10)

 (5) 行政事務代行型の登録

 法定事務を民間に開放する手法として、登録が用いられることがある*1。

 この種の登録の規定は、条文構成を「登録-欠格条項-登録基準」とするものと、「登録-登録基準」とするものに大別される。

 

  ア 「登録-欠格条項-登録基準」とするもの

 この種の条文構成となっている宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)による登録講習機関の登録に関する規定は、次のとおりである。

 (登録講習機関の登録)

第17条の3 第16条第3項の登録は、登録講習の実施に関する業務(以下「講習業務」という。)を行おうとする者の申請により行う。

 (登録講習機関の登録)

第17条の3 第16条第3項の登録は、登録講習の実施に関する業務(以下「講習業務」という。)を行おうとする者の申請により行う。

 (欠格条項)

第17条の4 次の各号のいずれかに該当する者は、第16条第3項の登録を受けることができない。

 (1)~(3) (略)

 (登録基準等)

第17条の5 国土交通大臣は、第17条の3の規定により登録を申請した者の行う登録講習が、別表の上欄に掲げる科目について、それぞれ同表の下欄に掲げる講師によつて行われるものであるときは、その登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手続は、国土交通省令で定める。

2 登録は、登録講習機関登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。

 (1)~(4) (略)

 これと同様の条文構成をとるものとして、次の登録に関する規定がある。

  • 電気事業法(昭和39年法律第170号)による登録適合性確認機関(第67条~)
  • 道路運送車両法(昭和26年法律第185号)による登録情報処理機関の登録(第96条の2~)及び登録情報提供機関の登録(第96条の15~)*2
  • 水道法(昭和32年法律第177号)による水質検査機関の登録(第20条の2~)

*1:宅地建物取引業法第17条の3の規定に基づく登録講習機関の登録について、岡本正治ほか『逐条解説 宅地建物取引業法(三訂版)』198頁は、「旧指定講習は、平成15年の改正で、規制緩和政策に基づく行政委託の一環として、国土交通大臣の指定を受けた機関ではなく国土交通大臣の登録を受けた機関が登録講習をすることができることとなり民間に開放された。」と記載している。

*2:道路運送車両法に基づく登録の規定は、登録基準に関する規定の見出しを「登録基準等」とし、登録簿を公衆の閲覧に供する旨の規定がある。

登録の規定(9)

 (4) 権利性を認める登録

  登録によって一定の権利を有することとする登録制度がある。この場合には、登録に至る手続を詳細に規定する傾向がある。

 

  ア 種苗法による品種登録

 種苗法(平成10年法律第83号)による品種登録については、同法第2章に規定している。まず、第3条が品種登録の趣旨を定める規定*1である。そして、第4条から第12条までが品種登録出願に関する規定となっている*2。続いて、第2節(第13条・第14条)が出願公表の規定である。そして、第3節(第15条~第18条)が審査の規定であり、その第18条が次のとおり品種登録に関する規定となっている。

 (品種登録)

第18条 農林水産大臣は、品種登録出願につき第17条第1項の規定により拒絶する場合を除き、品種登録をしなければならない。

2 品種登録は、品種登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。

 (1)~(7) (略)

3 農林水産大臣は、第1項の規定による品種登録をしたときは、当該品種登録を受けた者に対しその旨を通知するとともに、前項第1号から第6号までに掲げる事項及び農林水産省令で定める事項を公示しなければならない。

  イ 商標法による商標登録

 商標法(昭和34年法律第127号)による商標登録の規定は、概ね種苗法による品種登録の規定と同様なものになっているが、章立て等を若干異にする。

 まず、「第2章 商標登録及び商標登録出願(第3条~第13条の2)」において、第3条で商標登録の要件(趣旨)、第4条で商標登録を受けることができない商標について規定し、第5条から第13条の2までが商標出願登録について規定している。そして、「第3章 審査(第14条~第17条の2)」の規定があり、第4章*3の冒頭で次のとおりその登録について規定している。

 (商標権の設定の登録)

第18条 商標権は、設定の登録により発生する。

2 第40条第1項の規定による登録料又は第41条の2第1項の規定により商標登録をすべき旨の査定若しくは審決の謄本の送達があつた日から30日以内に納付すべき登録料の納付があつたときは、商標権の設定の登録をする。

3 前項の登録があつたときは、次に掲げる事項を商標公報に掲載しなければならない。

 (1)~(6) (略)

4 特許庁長官は、前項の規定により同項各号に掲げる事項を掲載した商標公報(以下「商標掲載公報」という。)の発行の日から2月間、特許庁において出願書類及びその附属物件を公衆の縦覧に供しなければならない。ただし、個人の名誉又は生活の平穏を害するおそれがある書類又は物件及び公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある書類又は物件であつて、特許庁長官が秘密を保持する必要があると認めるものについては、この限りでない。

5 特許庁長官は、個人の名誉又は生活の平穏を害するおそれがある書類又は物件であつて、前項ただし書の規定により特許庁長官が秘密を保持する必要があると認めるもの以外のものを縦覧に供しようとするときは、当該書類又は物件を提出した者に対し、その旨及びその理由を通知しなければならない。

  ウ 「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」による特定農林水産物等の登録

 特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(平成26年法律第84号)による特定農林水産物等の登録に関する規定は、上記に比べ簡略な規定となっており、第6条が登録に関する規定、第7条から登録の申請に関係する規定であり、それから、次のとおり、第12条が登録の実施に関する規定、第13条が登録の拒否に関する規定となっている。

 (登録の実施)

第12条 農林水産大臣は、登録の申請を受理した場合において第7条の2から前条までの規定による手続を終えたときは、次条第1項の規定により登録を拒否する場合を除き、登録をしなければならない。

2 登録は、次に掲げる事項を特定農林水産物等登録簿に記載してするものとする。

 (1)~(3) (略)

3 農林水産大臣は、登録をしたときは、登録の申請をした生産者団体に対しその旨を通知するとともに、農林水産省令で定める事項を公示しなければならない。

 (登録の拒否)

第13条 農林水産大臣は、次に掲げる場合には、登録を拒否しなければならない。

 (1)~(4) (略)

2 (略)

3 農林水産大臣は、第1項の規定により登録を拒否したときは、登録の申請をした生産者団体に対し、その旨及びその理由を書面により通知しなければならない。

*1:見出しは、「品種登録の要件」である。

*2:第3条から第12条までが第1節であり、その節名は「品種登録及び品種登録出願」となっている。

*3:章名は「商標権」である。

登録の規定(8)

 (2) 一定の有資格者について登録することとするもの

 一定の有資格者について登録することとするものとして、次の法律がある。

  • 社会保険労務士法(昭和43年法律第89号)……「社会保険労務士となる資格を有する者が社会保険労務士となるには、社会保険労務士名簿に、氏名、生年月日、住所その他厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない。」とし(第14の2第1項)、その資格及び欠格事由について、それぞれ第3条及び第5条で定めている*1。
  • 公認会計士法(昭和23年法律第103号)……「公認会計士となる資格を有する者が、公認会計士となるには、公認会計士名簿に、氏名、生年月日、事務所又は勤務先その他の内閣府令で定める事項の登録を受けなければならない」とし(第17条)、その資格及び欠格事由について、それぞれ第3条及び第4条で定めている*2。

 

 (3) 物等について登録することとするもの

 物等について登録することとする法律には、預貯金口座の登録について定める「公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律(令和3年法律第38号)、自動車の登録について定める道路運送車両法(昭和26年法律第185号)等がある。

 預貯金口座の登録は、次のとおり、任意であり、その規定は1条のみのシンプルな規定となっている。

 (登録)

第3条 預貯金者は、公的給付の支給等に係る金銭の授受に利用することができる一の預貯金口座について、登録を受けることができる。

2 前項の登録を受けようとする者は、デジタル庁令で定めるところにより、内閣総理大臣に申請をしなければならない。

3 第1項の登録は、公的給付支給等口座登録簿に当該預貯金口座に係る次に掲げる事項を記録してするものとする。この場合において、公的給付支給等口座登録簿は、その全部を磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。第12条第2項において同じ。)をもって調製するものとする。

 (1)~(5) (略)

4 内閣総理大臣は、第1項の登録をしたときは、デジタル庁令で定める方法により、同項の登録を受けた預貯金者(以下「公的給付支給等口座登録者」という。)に対し、その旨その他デジタル庁令で定める事項を通知しなければならない。

 自動車の登録は、一定の場合には義務付けられることになり、その規定は次のとおりである。

 (登録の一般的効力)

第4条 自動車(軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車を除く。以下第29条から第32条までを除き本章において同じ。)は、自動車登録ファイルに登録を受けたものでなければ、これを運行の用に供してはならない。

第5条 登録を受けた自動車の所有権の得喪は、登録を受けなければ、第三者に対抗することができない。

2 前項の規定は、自動車抵当法(昭和26年法律第187号)第2条但書に規定する大型特殊自動車については、適用しない。

(自動車登録ファイル等)

第6条 自動車の自動車登録ファイルへの登録は、政令で定めるところにより、電子情報処理組織によつて行なう。

2 自動車登録ファイル及び前項の電子情報処理組織は、国土交通大臣が管理する。

 (新規登録の申請)

第7条 登録を受けていない自動車の登録(以下「新規登録」という。)を受けようとする場合には、その所有者は、国土交通大臣に対し、次に掲げる事項を記載した申請書に、国土交通省令で定める区分により、第33条に規定する譲渡証明書、輸入の事実を証明する書面又は当該自動車の所有権を証明するに足るその他の書面を添えて提出し、かつ、当該自動車を提示しなければならない。

 (1)~(6) (略)

2 国土交通大臣は、前項の申請をする者に対し、同項に規定するもののほか、車台番号又は原動機の型式の打刻に関する証明書その他必要な書面の提出を求めることができる。

3~6 (略)

 (新規登録の基準)

第8条 国土交通大臣は、前条の申請書を受理したときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、新規登録をしなければならない。

(1)~(4) (略)

 (新規登録事項)

第9条 新規登録は、自動車登録ファイルに第7条第1項第1号から第5号までに掲げる事項及び新規登録の年月日を登録し、かつ、国土交通省令で定める基準により自動車登録番号を定め、これを自動車登録ファイルに登録することによつて行う。

 (登録事項の通知)

第10条 国土交通大臣は、新規登録をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、申請者に対し、登録事項を通知しなければならない。

*1:その他、登録拒否事由として第14条の7の規定がある。

*2:その他、登録拒否の事由として第18条の2の規定がある。

登録の規定(7)

2 登録に至るまでの規定(2)

 登録に至るまでの規定が、その性質別にどのようになっているのか見ていくことにする。

 (1) 許可等の要件として登録を用いている例

ア 「許可」の要件としての登録

一般的に許可制といわれる法制度において、「許可」以外の用語が用いられることがある*1。

 その「許可」以外に用いられる用語の一つに「登録」がある。ただし、「登録」は、本来は「一定の法律事実又は法律関係を行政庁等に備える特定の帳簿に記載することをいう」ものである*2。このことを端的に表している例として、許可等の要件として登録を位置付けているものがある。

 都市計画法(昭和43年法律第100号)では、都道府県知事は、開発登録簿を調製し、保管しなければならないこととし(第46条第1項)、開発許可をしたときは、当該許可に係る土地について、一定の事項を開発登録簿に登録しなければならないこととしている(第47条第1項)。

 

イ 「免許」の要件として登録を位置付けている例

 「免許」の要件として登録を位置付けているものとして、次の法律の規定がある。

  • 大麻草の栽培の規制に関する法律(昭和23年法律第124号)第6条第1項*3
  • 医師法(昭和23年法律第201号)第6条第1項*4
  • 保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第12条第1項*5、同条第2項*6、同条第3項*7、同条第4項*8
  • 薬剤師法(昭和35年法律第146号)第7条第1項*9
  • 建築士法(昭和25年法律第202号)第5条第1項*10
  • 船舶職員及び小型船舶操縦者法(昭和26年法律第149号)第7条第1項*11

 なお、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号)は、狩猟をしようとする者は、狩猟者登録を受けなければならないこととし(第55条第1項)、その拒否事由として狩猟免許を有していないことを挙げており(第58条第1号)、前出法律の制度とは異なっている。環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護管理室『鳥獣保護管理法の解説(改訂5版)』259頁は、「この狩猟者登録は、狩猟と鳥獣の保護との調整を図る観点から、特定の猟具の使用禁止を解除し、これを適法に行わせしむるためのものであり、講学上の行政行為のうちいわゆる許可としての性格を有するものである」としており、当該者の資質・能力を考慮する狩猟免許とはその性格を異にするものと位置付けていると言える。

*1:ただし、その用語の区別について、学者は概ね関心がないと言ってよい。特に取り上げているものとして、芝池義一『行政法総論講義(第4版補訂版)』139頁がある程度である。

*2:吉国一郎ほか『法令用語辞典(第9次改訂版)』579頁

*3:「都道府県に第一種大麻草採取栽培者名簿を備え、免許に関する事項を登録する。」

*4:「免許は、医師国家試験に合格した者の申請により、医籍に登録することによつて行う。」

*5:「保健師免許は、保健師国家試験及び看護師国家試験に合格した者の申請により、保健師籍に登録することによつて行う。」

*6:「助産師免許は、助産師国家試験及び看護師国家試験に合格した者の申請により、助産師籍に登録することによつて行う。」

*7:「看護師免許は、看護師国家試験に合格した者の申請により、看護師籍に登録することによつて行う。」

*8:「准看護師免許は、准看護師試験に合格した者の申請により、准看護師籍に登録することによつて行う。」

*9:「免許は、試験に合格した者の申請により、薬剤師名簿に登録することによつて行う。」

*10:「一級建築士、二級建築士又は木造建築士の免許は、それぞれ一級建築士名簿、二級建築士名簿又は木造建築士名簿に登録することによつて行う。」

*11:「国土交通大臣は、海技免許を与えたときは、海技士免許原簿に登録し、かつ、海技免状を交付しなければならない。」

登録の規定(6)

ウ 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律に基づく鳥獣の飼養の登録制の規定

鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号)は、次のとおり鳥獣の飼養について登録制を規定している。

(飼養の登録)

第19条 第9条第1項の規定による許可を受けて捕獲をした鳥獣のうち、対象狩猟鳥獣以外の鳥獣(同項の規定により許可を受けて採取をした鳥類の卵からふ化させたものを含む。第22条第1項及び第84条第1項第7号において同じ。)を飼養しようとする者は、その者の住所地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。ただし、第9条第4項に規定する有効期間の末日から起算して30日を経過する日までの間に飼養するときは、この限りでない。

2 前項の登録(以下この節において単に「登録」という。)を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、都道府県知事に登録の申請をしなければならない。

3 都道府県知事は、登録をしたときは、その申請をした者に対し、環境省令で定めるところにより、登録票を交付しなければならない。

4 登録の有効期間は、登録の日から1年とする。

5 前項の有効期間は、登録を受けた者又は次条第1項の規定により登録鳥獣(第1項の規定により登録を受けた鳥獣をいう。以下この節において同じ。)の譲受け又は引受けをした者の申請により更新することができる。

6 登録鳥獣を飼養している者は、その者が第3項の登録票(以下単に「登録票」という。)で当該登録鳥獣に係るものを亡失し、又は登録票が滅失したときは、環境省令で定めるところにより、都道府県知事に申請をして、登録票の再交付を受けることができる。

この登録制について、環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護管理室『(改訂5版)鳥獣保護管理法の解説』(大成出版社)150頁には、次のように記載されている。

  第9条第1項の許可を得て捕獲された鳥獣は、その捕獲の目的等に従い、飼養されたり、譲渡されたりして、転々と移っていくことが予想されるが、特に狩猟鳥獣以外の鳥獣(非狩猟鳥獣)については、その移転等を十分把握しておかないと、違法な捕獲の禁止についての取り締まりが実際上困難になるおそれがある。

 本条は、適法に捕獲された非狩猟鳥獣の存在と移動を的確に把握することによって、違法に捕獲された鳥獣の存在と移動を把握しやすくし、違法な捕獲を未然に防止するため、昭和25年改正により設けられたものである。

 この登録制の規定は、簡略なものとなっているが、これは適法に捕獲された鳥獣を対象とするものであるため、詳細な規定は必要ないものであるといえる。

登録の規定(5)

イ 電気通信事業法に基づく電気通信事業の登録制の規定

 電気通信事業法(昭和59年法律第86号)は、次のとおり電気通信事業について登録制を規定している。

(電気通信事業の登録)

第9条 電気通信事業を営もうとする者は、総務大臣の登録を受けなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

(1)・(2) (略)

第10条 前条の登録を受けようとする者は、総務省令で定めるところにより、次の事項を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。

(1)~(5) (略)

2 前項の申請書には、第12条第1項第1号から第3号までに該当しないことを誓約する書面その他総務省令で定める書類を添付しなければならない。

(登録の実施)

第11条 総務大臣は、第9条の登録の申請があつた場合においては、次条第1項の規定により登録を拒否する場合を除き、次の事項を電気通信事業者登録簿に登録しなければならない。

(1) 前条第1項各号に掲げる事項

(2) 登録年月日及び登録番号

2 総務大臣は、前項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を申請者に通知しなければならない。

(登録の拒否)

第12条 総務大臣は、第10条第1項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。

(1)~(5) (略)

2 総務大臣は、前項の規定により登録を拒否したときは、文書によりその理由を付して通知しなければならない。

 この登録制について、電気通信事業法研究会『電気通信事業法逐条解説(再訂増補版)』(一般財団法人情報通信振興会)95頁~には、次のように記載されている。

電気通信回線設備を設置する電気通信事業……を営む者が電気通信の秩序を乱す場合には、当該者の利用者のみならず、他の電気通信事業者やその利用者にまで影響が及ぶため、そのような者を事前に排除する必要がある。

 また、公正な競争環境を確保する観点から、そのような者(線路設備を設置するために不可欠又は重要な電柱・管路等の設備を独占的に保有している事業者をいう。)*1を事前に排除し、又はこれら電柱・管路等の設備を他の電気通信事業者に対して公平に利用させること等の一定の条件を付した上で参入を認めることとする必要がある。

 これらのため、電気通信事業を営もうとする者は、設置する電気通信回線設備が一定の規模及び区域の範囲を超えない場合や基幹放送に付随して無線通信の送信をするものである場合を除き、総務大臣の登録を受けなければならないこととしている。

 上記の記載だけからすると、この登録制は、許可制としてもよかったのではないかと感じる。

*1:管理人注記