自治立法立案の技法私論~自治体法制執務雑感Ver.2

例規審査事務経験のある地方公務員のブログ。https://twitter.com/hotiak1

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

条例の分類(下)

2 法律との関係による分類 条例について考える場合、法律との関係を抜きにすることはできない。第一次地方分権前は、公共事務条例、委任事務条例、行政事務条例の3つに分類することが一般的であった(例えば秋田周『条例と規則』P88~)。第一次地方分権後…

条例の分類(上)

1 条例の内容による分類 条例の分類は、例規集においては他の規則等の例規とともに行政分野別になされているのが通例である。例えば兼子仁ほか『政策法務辞典』(P110~)では、まちづくり、福祉、安全・安心、地域環境、地域経済、人権・コンプライアンス…

「同一の行為」

私は、次の地方自治法第92条の2の規定に一読しただけでは意味がよく分からない部分がある。 (議員の兼業禁止) 第92条の2 普通地方公共団体の議会の議員は、当該普通地方公共団体に対し請負をする者及びその支配人又は主として同一の行為をする法人の無限…

県民投票条例(その2)

2019年2月24日に沖縄県で行われた県民投票については、2019年1月25日付け記事「県民投票条例」で取り上げたが、憲法論者による沖縄県の行為を正当化して国の対応を批判する「地方政治におけるレファレンダム~沖縄県民投票の結果を受けて」*1という論文に…